こんな外資系企業のマネージャーには気をつけろ「2つの共通点」

外資系企業で働いている方の中でマネージャーになりたいと思っている人はどのくらいいるのでしょうか。私も大手外資系企業で働き始めて10年になりますが、マネージャーはただ大変なだけで楽しそう働いている人がほとんどいない印象です。本国から落ちてくる目標の達成を求められ、賢いメンバー達の機嫌を損ねないように既存業務をこなしてもらいながら新しいことにもチャレンジしてもらい、それぞれが満足するような評価をしていく必要があります。メンバーを少し上回る年収を得ると同時に、精神的ストレスと時間的拘束まで手に入れることになるという、まるで諸刃の剣のような経験を強いられるポジションです。
現職で10年になりますが、既にマネージャーは9人目になります。単純計算で1年そこそこでマネージャーが変わる計算です。それだけ外資系企業のマネージャーは大変なんだと思います。一方でそもそもマネージャーとして採用されたのが不思議なくらい経験も能力も不十分だった人がいたのも事実としてありました。
今回は私が出くわした要注意な外資系企業のマネージャーのバックグラウンドの共通点をまとめてみました。

目次

10年で9人、こんなにマネージャー変わりますかね?

私が2013年に現在の大手外資系IT企業に転職してから、早10年になります。既にマネージャーは9人目です。こんなにマネージャーが変わってたら、正常な精神の持ち主であれば落ち着いて働けないと思います。マネージャーとは少し距離を置くことで、依存せずに自律して個人のKPIを達成することを優先するというマインドを身に着けることで、なんとか10年もの間、高いパフォーマンスを維持し続けることができました。マネージャーが変わりやすい外資系企業で、腰を据えて長く働き続ける秘訣のようなものは、また別の機会でまとめたいと思いますが、まずはこれまでどんなクレイジーなマネージャーがいたのかを整理しました。それぞれのマネージャーとしての在籍期間、もともと社員だったのか社外からの採用なのか、どんなバックグラウンドがある方なのか、最終的な評価としてA(良い)からC(悪い)で評価しています。在籍期間があまりにも短すぎる方は測定不能として-と表記しています。

略称在籍期間社内or社外バックグラウンド/特徴評価
Oさん半年社内/他部署から異動・外資系企業を渡り歩き、語学も堪能、営業からポストセールスのマネージャーも経験B
Sさん半年社内/前任Oさんの退職に伴い、Directorが兼務・外資系企業を渡り歩き、経験値も豊富で、優しさも厳しさも兼ね備え、人望も厚い
・Director職なので、メンバーのマネジメントまでは手が回らず
B
Kさん1年社外から・社外採用だったため、製品や業務の理解が浅く、熟練のメンバーから敬遠されてしまった
・外資系企業は経験していたが、スタートアップレベルだったのと、マネジメント経験も不足していた
C
Tさん1年社内/他部署マネージャーが兼務・マネージャーが安定しなかったため、他部署のスター的なマネージャーが一時的に兼務することになり、勤務態度や人間性に問題のある熟練のメンバーが一掃される
・Tさんは後ほどDirector職にプロモーションしてRさんに引き継ぐ
A
Rさん2ヶ月社外・Tさんから引き継ぐが、Tさんと目指す方向性や熱量が徹底的に合わなかったため、試用期間中に自ら退職を選択
Gさん半年社外・前職は外資スタートアップでカントリーマネージャー
・Rさん退職と同時にGさんが入社するが、激務&Tさんからのプレッシャーにより、入社後3ヶ月で倒れ、その後はメンバーにクラスチェンジすることになる
Jさん2年社内/他部署から異動・他部署のマネジメント経験をTさんに評価され、組織立て直しのためにマネージャーに任命
・メンバーの育成やクライアントとの関係構築で大きな貢献
A
Wさん4年社内/メンバーからプロモーション・初のメンバーからのプロモーション
・業務やメンバーの特徴を熟知しているため、部門間調整やグローバルとの調整も最もスマートに行っていた
A
Yさん1年社外・大手外資の経験もマネジメント経験もない、日系の広告代理店出身でハラスメント気質がみられる
・また転職回数も年齢の割に多い
・多少英語ができプレゼン能力が高いため、採用に至ったと思われる
C

表を見てみると、社外からマネージャーに採用されてしまった人は、高確率で上手くいかなかったことがわかります。やはりどんなに優良企業の大手外資系企業といえど、企業のカルチャーというのは独特で、外部から入ってきた方が慣れるには半年以上かかりますし、慣れたところで能力不足や経験不足といったマイナスの側面は隠すことができず、メンバーからの人望を得るのは非常に難しいというのが正直な印象です。
次のパートでは、明らかに採用ミスだったマネージャーの共通点をより明らかにしていきたいと思います。

こんなマネージャーには気をつけろ「2つの共通点」

採用ミスといっても過言ではない、問題のあるマネージャーには以下のような2つの共通点がありました。

  1. 大手外資系企業のマネージャー経験がない
    外資系スタートアップと大手外資系企業で必要とされるスキルや性格は全く別物です。スタートアップのマネージャーはプレイングマネージャーのようなスキルが重宝されるでしょうし、性格もアグレッシブな方が活躍もできるでしょうし、メンバーの信頼も得られる可能性が高いように思えます。
    一方で、大手外資系企業では組織のKPIを達成するために戦略を練る能力、グローバルや他部署との調整能力、メンバーのマネジメントをしていく能力が重要になりますし。性格は本来アグレッシブだったとしても、プロフェッショナルな冷静さを押し出していく必要があります。大手外資系企業ではアグレッシブな姿勢や態度が出すぎてしまうと、ハラスメントに抵触する可能性が非常に高いですし、ライフワークバランスを優先している社員が多いため、アグレッシブ過ぎる外部から来たマネージャーはメンバーの信頼を得ることができず、2年と持たずに辞めていく傾向が高いと思います。
    私の勤務先は大手外資系企業だったので、大手外資系企業でのマネージャー経験を問題にしましたが、逆に外資スタートアップ企業にフィットするマネージャーは、やはり外資スタートアップの経験があるマネージャーのはずです。大手外資系企業でのマネージャー経験がない人を採用しても、プレイヤーとして活動していない期間が長かったため、スタートアップ企業での活躍は期待できないでしょう。
  2. 年齢の割に転職回数が多すぎたり、在籍期間が短すぎる
    10年前と比べたら、転職回数の多さは転職の際に問題とならないケースが多くなっているとは思います。しかしながら30才未満で3回以上、40歳未満で5回以上だったり、1社あたりの在籍期間が短すぎる人は、単なるジョブホッパーではないと思います。会社側に問題がある場合もあるでしょうが、その人のパーソナリティに少なからず何かしらの問題があるはずです。団体行動が苦手だったり、レベルの低い人やチームに合わせるのが苦手だったり、そもそも少しでも嫌なことがあったら我慢できない性格だったり、いろいろなことが考えられます。このようなコミュニケーションに関連することで苦手なことがある人は、そもそもメンバーの人生を担うようなマネージャーというポジションには向いていないので、やるべきではないのです。しかしながら、そのことに気が付かず、何かの弾みで一度昇進を経験するとプライドが邪魔してマネージャーで居続けることに執着する人がいます。その人自信は昇進等を経験しているため、自分自身の致命的な弱点を受け入れることができず、居心地が悪くなるたびに転職をし続けるヤバいマネージャーになってしまうのです。
    このようなマネージャーに巡り合ってしまった人は、できる限り距離をおいて、余計な被害に合わないように務めることが重要です。

まとめ

ヤバいマネージャーには2つの共通点があります。1つ目は「大手外資系企業への転職なのに、大手外資系企業でのマネージャー経験がない」、2つ目は「年齢の割に転職回数が多すぎたり、在籍期間が短すぎる」です。
このようなマネージャーは決して珍しいわけではなく、数年に一度現れる印象です。外部から採用されたマネージャーだけではなく、メンバー全員が不幸になるだけなので、マネージャーには早く辞めてもらいたいのですが、そんなに簡単な話ではありません。メンタルだけは強靭で、メンバーに何を言われても気にしないマネージャーだったりすると、大手外資系企業という居心地の良い環境を得たマネージャーは、給料が低いほかの企業に転職せずに居座り続ける厚顔無恥な類まれなる人だったりするのです。
こういう人と出会ってしまった場合は、お互いに干渉せずに、距離を置くというのが最善策だと思います。

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この記事を書いた人

はじめまして、ゆーぞうです。

1984年に生まれ、高校まで福島県で育ちました。
何もない場所と時代だったので、漫画とテレビとゲームがエンタメの中心でした。

2006年に大学を卒業し、新卒で広告代理店に入社。
激務でしたが、18時に帰るために誰よりも結果を出すことにこだわっていました。

2013年に外資系IT企業に転職し、現在に至る。

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