外資系企業といえば、どんなイメージをお持ちでしょうか。私自身が外資系企業に転職したのは10年前ですが、当時の私の外資系企業のイメージは、成績が悪いとクビになるんだろうなという少し怖いものでした。コロナ禍が明けた今でも、GoogleやAmazon、Microsoftといった大手外資系企業でレイオフがニュースになっていましたし、大手外資系企業では今でも人員整理は一般的なのだと思います。
今回は外資系企業で10年以上生き残り続けるために、自分なりに気をつけてきた4つの秘訣を紹介したいと思います。
評価されるために、こだわり続けた4つのポイント
1.最難関の顧客を自ら進んで担当する
最初の秘訣が私が最もこだわってきたものなのですが、Top3に入るような重要な取引先を自ら進んで担当するということです。
重要な取引先を担当することのメリットはたくさんあります。まずひとつ目は、各部門の精鋭たちと仕事をする機会に恵まれるということです。重要な取引先には各部門の精鋭がアサインされる傾向があるため、自分の成長速度を早めることができますし、仕事を通して各部門の精鋭とリレーションを強めることができます。また顧客側のレベルも高い場合が多いため、雑用的な業務ではなく、最先端のユースケースに巡り合う機会に恵まれる可能性も高まります。また役員レベルのコミュニケーションも発生する場合が多いため、社内の上層部とも知らず知らずのうちに関係性が出来上がります。
結果として眼の前の業務に集中しているだけで、能力や社内でのプレゼンスが上がるのです。
2.社内の各部門のキーマンと信頼関係を構築する
外資系企業というと殺伐した印象をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、実際に組織は縦割りで各部門のKPIを達成することにフォーカスしている人がほとんどです。しかしながら、お客様に商品やサービスを提供するうえで、単独の部門で完結するようなことはまずありません。組織のKPIに紐づく個人のKPIを達成するために、他部門の方々の叡智を借りる必要がある場合が多々あります。他部門の方々の協力を得るための調整に時間がかかっていては、四半期ごとにKPIの達成を求められる外資系企業では成果を上げることはできません。調整に時間をかけずとも協力してくれるような関係性を他部門のキーマンと築き上げておくことが、タイムパフォーマンスが求められる外資系企業で生き残り続けるための秘訣の一つだと感じています。他部門のキーマンと信頼関係を築き上げる簡単な方法は、前述の通り重要かつ難しい顧客を担当することだったり、全社横断のプロジェクトに参加したりすることですので、怖がらずにチャレンジすることをオススメします。
3.苦手なことを減らす努力を続ける
人間誰しもが苦手なことはあると思います。私の場合は英語が苦手でした。今でもペラペラではありませんし、とても得意とは言えないレベルです。しかしながら、定期的に英会話教室に通い続けていますし、今では海外の同僚と英語で1on1をすることもしばしばです。社内には私以上に英語が苦手な社員はたくさんいるのですが、不得意な英語をそのまま放置している方がほとんどです。その分、得意なものを伸ばしていれば問題ないと思うのですが、特に自己研鑽に興味がない方が多い印象です。高年収の大手外資系企業に在籍していながら自己研鑽をしないということは、サボっているに近しいと発言している役員がいました。やはり経営層ともなると、厳しい目をお持ちです。私の歴代の上司も私の継続的な努力を大変評価してくれているようでした。久しぶりに会うと、最近も英語がんばってるの?と話題を振ってくれることが多く、海外の同僚と1on1やれるようになりましたと伝えると嬉しそうに褒めてくれます。
しっかりした外資系企業であれば、組織に紐づくKPI以外にも、個人のキャリア形成に繋がるKPIも設定しているところも増えているようですし、自分の強みをどう伸ばすか、弱みをどう補うかといった観点と継続的に向き合うことで、評価される土壌を作ることができます。
4.常に100%頑張らず、80%くらいを継続する
成績が良すぎる状態が毎年、毎四半期続くのも考えものです。マネジメントに進みたいという明確な目標があるのであれば、常に頑張り続けてもいいと思うのですが、現場でのキャリアを追求したい場合、あまりにも評価が高い状態を継続してしまうと、例えばシニアやプリンシパルのポジションにプロモーションしたとして、社内で設定されているジョブレベルが高くなりすぎてしまい、気軽に部署異動ができなくなってしまうといった弊害が生じるケースがあります。また何でも器用にこなせるため、もっと仕事を振っても大丈夫だろうとマネージャーに思われ、理不尽に業務を増やされるケースもあります。そのため、常に100%や120%で頑張りすぎることなく、80%程度を維持することが、ライフワークバランスを保ちながら長く働き続ける秘訣の一つだと感じています。
まとめ
今回ご紹介した外資系企業で働き続けるためにこだわり続けた4つの秘訣ですが、外資系企業でなくても当てはまるものばかりだったと思います。外資系企業だからといって特別なことにこだわるのではなく、まずは信用を勝ち取るために、今回挙げた4つの秘訣に気をつけてみてください。
外資系企業で働いている人に限らず、長く働き続けるため、評価されるためにこだわっている点がある方は、気軽にコメントいただけますと幸いです。
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